今回はMGのズゴックで、黒立ち上げ塗装の方法を解説します。
一旦、立ち上げ塗装で完成させて、そこからウェザリングも行いますね。
立ち上げ塗装のみと、ウェザリング追加の違いを見て頂ければと思います。
立ち上げ塗装とは?
立ち上げ塗装。MAX塗りとかグラデーション塗装とか言われます。
今回はベース色を黒にするので、黒立ち上げ塗装ですね。
単純に塗っただけだとのっぺりした感じとなりますが、立ち上げ塗装で作成すると重量感のある作品に仕上がります。CGっぽい感じになる具合ですね。
HGだと合わせ目消しが必要になる部分が多いので、立ち上げ塗装が面倒になりますが、MGだとパーツ分割が優秀ですので、相性が良い手法になります。
立ち上げ塗装の方法
立ち上げ塗装ですが、ざっくりで言うとベース色の上に塗装。隅の方は塗装を薄くして、グラデーションの仕上がりにするという具合です。
まずはベース塗装。本体の全部を黒のサーフェイサーで塗装しています。サーフェイサーの色は塗装したいボディの色で決める具合ですね。今回は黒でいきます。
1回目の塗装
動画では、ベース塗装の上にボディカラー色を塗装しています。ここでは1回目の塗装。
パーツの隅は塗装せず、グラデーションを残したままとします。
この後、2度塗目の塗装をします。塗料はいつもよりほんの少し薄めに希釈してください。濃いとグラデーションが消えてしまいますので。
ここで重要になってくるのが、エアブラシのエア圧。
エアブラシで小さいパーツにグラデーションを付けるので、エアブラシの圧調整を低くする必要があります。高い圧で塗料を吹き付けると塗料が流れてしまうので注意です。
人によって差はあると思いますが、私は通常塗装でのエア圧は、0.08~0.1MPa(メガパスカル)で行っています。今回の塗装方法では、薄めた塗料を低圧で吹き付けますのでエア圧を0.03~0.05MPa程度で行います。薄い塗装皮膜を重ねる感じです。
まずは濃くしたいパーツ中心部を塗装して軽く乾燥。パーツ隅は黒を残しておいてください。黒の部分をグラデーションで綺麗に残す必要があります。
塗装はパーツの中央から周辺に向けて塗装するのが立ち上げ塗装の趣旨です。ついいつもの癖で橋から塗ってしまいますが、これを行うとエッジの影がきえてしまいます。注意ですね。
2回目の塗装
次に2回目の塗装です。
パーツの中央の濃い部分を広げていく具合に塗装します。この時にパーツ隅の黒い部分も調整しながら塗装します。
塗装時と乾燥時で濃淡に違いが出るので注意してくださいね。塗装した時はこんなもんかなと思っていても、乾燥すると濃淡が大きかったりします。ここは慣れも必要ですし、塗料によっての違いもあります。
そういう意味では、ちょっとコントロールの難しい塗装方法ですね。どのように塗装しているかは、最後に動画を載せているので、そちらをご覧ください。
立ち上げ塗装のみでの完成
サンディブラウンの部分はメリハリが効いていますが、茶色部分はベースの黒と違いが分かりにくいですね。肉眼で見たら、茶色の部分の方が良い味を出しているんですけど。ここは濃いめのグレーでも良かったかもしれませんね。
立ち上げ塗装も、最近はブームが過ぎてあまり見なくなりました。見慣れた感があるからですかね。
と言う事で、これを更にウェザリングしてもう一味付けてみます。
この、立ち上げ塗装のブームが過ぎたと言うよりも、立ち上げ塗装のみの作品がブームが過ぎたって感じでしょうか。立ち上げ塗装自体はウェザリングのベース手法でもあります。この後ウェザリングを行う事で、深みを出せるって事ですね。
この後、
・退色表現
・塗装剥げ
・ウェザリング
を実施します。
立ち上げ塗装にウェザリングを追加
立ち上げ塗装にウェザリングを追加したのが、こちらです。
うん、いつも通り、やり過ぎました。だってウェザリングしてると楽しいし。
MGだから、多少汚しても大丈夫かなと思いましたが、やっぱりやり過ぎですね。これ。
退色表現の塗装は、テンプレートを使用して実施しています。ウェザリングも含めて、茶色の部分が見えにくいですね。肉眼だといい具合なんですが。
頭部のカラーリングはちょっと変更。スジ彫りや増加装甲も足しています。
ミサイルの発射口。こちらのウェザリングはいい具合にできて満足です。イイですね。
モノアイ部分のクリアパーツが反射してて写真写り悪いですね。これ、後から友人に聞いたのですが、コンパウンドで磨いたら透明感が出るそうです。今度やってみます。
立ち上げ塗装の作例として作ったのでノーマル色で塗装しましたが、アッガイは迷彩塗装すると似合いそうです。
〇ンコしてるポーズ?
う~ん、う~~ん・・・
立ち上げ塗装のまとめ
立ち上げ塗装のまとめとしては、
①ベース色を塗装
②エア圧は0.03~0.05MPa程度
③1回目塗装、パーツの中央を濃く塗装
④2回目塗装、パーツ全体を塗装
という具合です。
今回の立ち上げ塗装ですが、立体表現の方法ですね。
立ち上げ塗装で行うか、フィルタリングで行うか、エッジへのパステルで行うか。色々とある手法のうちの一つでした。
使用ツール
●GSIクレオス Mr.リニアコンプレッサー L5/エアブラシセット
●GSIクレオス Mr.エアーレギュレーターMk3
●塗装 スプレー テンプレート 退色表現 ウェザリング
参考動画と解説ページ
●MAX塗りって何だ?「高機動型ザクII」黒立ち上げで作ってみる
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