ガンプラを筆塗りで迷彩塗装にするには?ご質問を頂きました。では、筆塗りでの迷彩塗装方法をコツを交えて解説します。(MobileSuit : RX-178 GUNDAM Mk2)
はじめに
筆塗り迷彩塗装の失敗
最近はエアブラシで塗装をしていますが、リクエストを頂きましたので、筆塗りで1/144ガンダムMk-Ⅱをウッドランド迷彩に塗ります。
実は、最初にZガンダムで作ったのですが、サクッと失敗してしまいました。厚塗りし過ぎてしまい、筋だらけ、表面ボコボコボ、気泡まで浮いてくる始末。筆塗りはエアブラシより難しいと言われますが、本当にそうですね。今回はリベンジです。
ベース色によってはサフェーサーは必須
ガンプラはカラーパーツですので、元の色を隠蔽する必要があります。特に赤色は隠蔽が難しいですね。エアブラシの場合ですと、薄い皮膜を一定して吹きつける事が出来るので塗料で下地の隠蔽が簡単ですが、筆塗りの場合は一定や薄い皮膜が難しい。と言う事で、今回はサフェーサーを行う事にします。
筆も大切
また、筆を失敗した事も原因でした。100均買った筆。ポフポフになっていますね。今までチョイ塗りにしか使ってなかったので問題ありませんでしたが、ポフポフのせいで気泡が入り込んだようです。と言う事で、タミヤのモデリングブラシを買いました。
サフェーサーの塗装
組み立てと塗装の順序
まずは設計図とパーツを見て、どの順番で組み立てと塗装を行うか決めます。
パターン1:ランナーについた状態で塗装して組み立て。その後に迷彩を塗装
パターン2:ブロック単位に組み立ててから塗装
パターン3:組み立てながら塗装
これは間接部がどの様に出来ているかで決まります。今までの経験上、ジオン系はパターン2で出来る事が多いです。グレー色の間接部が差し込みが多いからです。対して連邦系の場合はグレー色の間接部を外装部で挟み込みますので、塗装が難しくなります。この場合、パターン1か3となります。
今回はパターン3で作成を行います。
筆塗りでの塗装
筆塗りでうまくいかない理由は塗料の粘度です。塗料瓶から出したそのままでは濃いので塗装面が厚くなってしまいます。塗装する際の塗料ですが、塗料8:薄め液2位が良い比率となりますが、どうしても塗料は使っている内に蒸発してしまい、比率は目安となってしまいます。また塗料の色によっても塗装伸びが変わりますので、感と慣れになってしまいます。ですが、多少のムラはウェザリングでカバー出来ますので大丈夫です。
塗料は塗料皿に取り塗料の濃さを確認しながら塗ると、塗料の伸びを確かめながら塗る事が出来ます。
注意点ですが、塗装は一気に行ってください。何度も塗るとサフェーサーが溶け出すので、一気に塗ってください。
①.前述したとおり、塗料の希釈が重要になります。塗った後、ジワッと広がり筆跡が残らない感覚を目指します。今回は薄すぎました。つい2度塗りをしてしまい失敗です。垂れも発生してしまっています。
②.組み立てながら、ベース色を塗り終わりです。塗料を薄めにしていますので塗料は伸びていますが、角の部分には色が乗っていません。また、筆ムラも発生していますが、これはウェザリングで対処します。
③.迷彩2色目の茶色を塗ります。この時に、ベース色でムラが発生した場所を迷彩で塗る様にします。これでムラを隠していきます。グリーンの綺麗な場所のみを残す感じです。2色目以降は塗料を乗せるような感じで行います。これは何度も塗って下の色を溶かしてしまわない様にする為です。
④.迷彩3色目のセールカラーを塗ります。同じく1色目のムラを無くすように塗ります。
⑥.コーションデカールを張り、Mr.ウェザリングカラーのグレイッシュブラウンとマルチブラックを流し込みます。
⑦.1度目のトップコートを行います。このトップコートは厚めに行ってください。塗装の凸凹は光の反射で目立ちます。つや消しのトップコートを厚めにする事で、凹凸を目立たなくする事が目的です。
トップコートの解説はこちら
筆塗り迷彩の完成
ウェザリングマスターをパーツのエッジ部分に塗りこみ、2度目のトップコートを行います。このトップコートはウェザリングマスターを定着させる為に行うので、薄めに塗布します。塗料を適度な薄めで塗る事が筆ムラを出さない方法ですが、この方法だとエッジ部分が薄くなってしまい下地が透けてしまいます。この透けをウェザリングマスターで隠すのが目的です。
と、この様に多少の失敗もウェザリングとトップコートで誤魔化してしまう方法です。
参考
迷彩塗装のデザインを考える事も大切になります。こちらで解説をしていますので、お読みください。
今回の説明は特に分かり易くてありがたいです。マークⅡ、ガンダム系の迷彩は新鮮ですね。ゼータガンダムがどうなったかも気になりますが、別の作品で復活してくれることを期待しています。私も筆塗迷彩にチャレンジしてみたのですが、塗装前にイメージを固めてなかったせいか(センスとか腕前かも)、ただの汚い機体になってしまいました。マークⅡに興奮して話が長くなってしまいましたが、また参考にさせて頂き再度迷彩塗装にチャレンジしたいと思います。ありがとうございました!
ガンダム系は塗る箇所が少ないので、迷彩部分が少なくなるからだと思います。実際では迷彩は現地で適当に周りに合わせて塗っていたそうです。ですので、あまり難しく考えずに楽しみながら塗るのが良いかなと思って作っています。
こちらこそ、ありがとうございました。